修理費の協定では、見積金額だけを提示しても、それでは十分な根拠にはなりません。少なくとも、次の要件を説明できることが必要です。

① 事故との因果関係
その損傷が、今回の事故によって生じたものと確認できること。
② 損傷状態の確認
写真や計測結果などにより、損傷の位置・範囲・程度を客観的に確認できること。
③ 修理方法の必要性
事故発生直前の状態へ損傷を復旧するために、なぜ板金または交換、あるいは、その塗装範囲が必要なのかを技術的に説明できること。
④ 作業内容の必要性
脱着、板金、塗装、計測、診断など、見積書に計上した作業が修理方法として必要であること。
⑤ 費用の合理性
採用した修理方法に基づき、部品価格、指数や工数、工賃単価などが合理的に算定されていること。
そして、協定の基本的な順序は、「損傷の確認」⇒「修理方法の確定」⇒「必要な作業の確定」⇒「修理費の算定」です。つまり、先に金額を決めるのではなく、まず技術的に妥当な修理方法を確定し、その結果として必要かつ合理的な費用を算出します。
したがって、修理費の協定に必要な根拠とは、「なぜ、この修理が必要なのか」、「なぜ、この金額になるのか」を第三者にも説明できる、客観的な資料と技術的な理由です。
そうすると、見積書とは損害額の根拠そのものではなく、根拠から導き出された結論という理解が大切です。
